屋根材が落ちてきた…雨漏りする!?
2023.07.22 (Sat) 更新
屋根材が落ちてきた…雨漏りする!?
皆様こんにちは!あま市・津島市・清須市に地域密着の屋根リフォーム専門店 ヤネフルです。
いつもヤネフルのブログをご覧頂きありがとうございます!
今回は、お客様から多く寄せられる「雨漏り」についての質問にお答えしたいと思います。
Q, 屋根材がお庭に落ちてきました。すぐ雨漏りしちゃいますか?
お庭を掃除していたら、屋根材の破片が落ちていました。
6年前にカラーベストの屋根と外壁を塗装しています。
離れたところから眺めてみると1箇所欠けているのが見えました。
屋根材は欠けていると雨漏りしますか?一度見てもらった方が良いでしょうか?
A, 屋根材が欠けてもすぐに雨漏りしない場合が多いですが、大きく欠けてしまったり、欠けている場所によっては雨漏りする可能性があります。一度調査し状況を確認させていただきたいです。
屋根材がお庭に落ちていたら心配になりますよね。
ですが、カラーベストの場合、屋根材が落ちてきたからといって多くの場合、すぐに雨漏りすることはありません。
なぜなら屋根の防水機能の要は、屋根材の下に敷いてある「ルーフィング(防水シート)」だからです。
一般的な屋根材は、元々完全に防水出来るようには作られていません。
台風や横殴りの強い雨などの際は、どうしても屋根材と屋根材との隙間から雨が侵入してしまいます。
ですが、屋根の二次防水であるルーフィングが屋根裏への雨の侵入をストップし、雨水を軒先に流し出してくれます。
ルーフィングがしっかりと機能していれば、屋根材が剥がれているからといって、すぐに雨漏りする可能性は低いです。
しかし、カラーベストではない屋根材の場合は異なります。
例えば和形の瓦などは土葺きで葺いてある場合もあり、ルーフィングが敷いていない屋根もあります。
すぐに雨漏りしないと言っても、その箇所を放置しておいて大丈夫ということではありません。
屋根材の欠け方、割れ方、剥がれ方によっては、いくらルーフィングがある程度防水してくれるとはいえ
ルーフィングの防水性は完全ではありません。
また、ルーフィングも劣化します。雨ざらしの状態を放置することもルーフィングの劣化を促進させてしまいます。
できるだけ早めに修理を検討したほうが良いです。
もう一つお伝えしておきたいことが、6年前に塗装をされた点です。
今回のお客様は大丈夫でしたので安心しましたが、
実は、塗装後に「雨漏りした」とういう事例が発生しています。
考えられる原因の多くは二つあります。
一つは、塗装工事の際「縁切り(えんぎり)」をしていなかったことによる雨漏りです。
「縁切り」とは、
カラーベスト等のスレート屋根を塗装した際、屋根材の重ね目に塗料が入り込み、隙間を塞いでしまう為、
塗料が乾いた際に隙間の塗膜を切って(縁を切って)雨水の通り道を確保することが必要です。
その塗膜の縁を切る作業のことを縁切りと呼びます。
先述したように屋根材の多くは完全防水という訳ではなく、
台風や横殴りの雨によって屋根材どうしの隙間から雨水侵入してしまう構造になっています。
侵入した雨水はスレートの重ね目や隙間から外に排出されますが、「縁切り」をせずにスレートの重ね目が塗膜で塞がっている状態ですと、雨水が屋根材の下へと侵入した際に外に排出されなくなり、雨漏りが発生しやすくなります。
▼縁切りがされていない、スレートの重ね目が塗膜で塞がっている状態
カッター等で塗膜を切る方法やタスペーサー(スレートの重ね目に差し込んで隙間を確保する方法)等で縁切りします。
もう一つの原因は、昨今リフォーム業界で問題となっている
「塗装してはいけない・塗装しても意味がない屋根材」を塗装してしまったことが原因です。
スレート屋根材は、1990年代までアスベストによって耐久性を保っていました。
その後、1990年後半からアスベストの健康被害を危惧し、アスベストを使用しないノンアスベスト屋根材を製造・販売しました。
しかしその多くが急遽アスベストを使用せずにスレートを製造した為、耐久性に乏しく、施工後すぐに色々な不具合が多く報告されてしまいました。
その後不具合が見られるスレートは、1990年後半から2004年前後まで製造・販売され続け、多くの戸建て住宅に採用されてしまいました。
このような背景がある「塗装しても意味がないスレート屋根材」へ塗装工事をしてしまう業者がいて問題となっています。
上記の年代のスレート屋根材を塗装してしまうと、屋根を保護するどころか劣化を促進させてしまいます。
非常にもろく作られている厚さ5mm程度のスレートの上で人が作業すれば、当然割れてしまいうこともあります。
施工中に踏んだスレートもし内部で割れただけで、表面を塗装したことでヒビ割れが発見出来ず、塗装の時には気づかずに数年後に症状が現れる事例も耳にします。
塗装をしたことで一時的に綺麗になったものの、スレート本体はもろい為数年後には塗膜が劣化し、ヒビ割れや欠落が発生してきます。
もしお住まいの屋根材が「塗装してはいけない・塗装しても意味がない屋根材」屋根材だった場合、それでも塗装しますか?
弊社としてはそのような屋根材を塗装することはおすすめできません。
メンテナンス方法としては、大きく分けて2種類です。
屋根カバー工法または屋根葺き替え工事です。
屋根カバー工法とは、既存のスレートの上から新しい下地を張り、新しいルーフィング(防水シート)と屋根材を被せる工法です。
スレートの撤去・産廃費用が抑えられ、ルーフィングを新しくすることができるので、人気のメンテナンス方法です。
特にアスベストの含有された屋根にカバー工法をおすすめすることが多いです。
メリット・デメリットがありますのでよく業者に相談してください。
屋根葺き替え工事は、既存のスレートを全て撤去し、新しく屋根材を葺く工法です。
下地~ルーフィングまで全て新しくすることができ、屋根をしっかりと治したい方にお勧めです。
撤去・処分費はかかりますが古い屋根材が屋根に残らず重量もさほど変わらず工事ができます。
色々と専門的なことを申し上げましたが、
とにかく屋根が落下してきた場合はすぐに弊社のような屋根専門店に調査を依頼しましょう。
今回ご質問いただいたお客様はお庭で屋根材を発見されたようですが、実際に目の前に落下した方や、隣家の車の上に落下させてしまった等、運の悪い事例もあります。
最悪の場合、人に当たってしまう可能性もありますので、責任問題になります。
他に落ちそうな箇所がないか、雨漏りする可能性がないかなど、しっかりと診てもらい、最適なメンテナンスを行なってください!
少しでも、屋根リフォームに不安を抱えているようでしたらヤネフルにお気軽にご連絡ください!
LINEで写真だけ送っていただく簡易的な診断も行えます。